こんにちは。もみじです♪
話題になっていた岸惠子さんの「孤独という道づれ」を読みました。
私の読書は、目を使わずKindle版の読み上げ機能で聴きます。
86歳の女性が感じる「孤独」と「生きる」ということ…。
心に残ったフレーズ
岸惠子さんの人生観やエピソードを綴った「孤独という道連れ」。
心に残ったフレーズは…
「ああ、勿体ない、もったいない!
わたしにも八十代なんていう若い時があったのに、
もっと翻弄に生きればよかった」
現在50代の自分にあてはめ、
自分が80歳になったときに、「50代の若かった頃にもっと色んなことにチャレンジしておけばよかった、面白おかしく生きればよかった」と思うに違いない!と、心の奥底に響きました。
今日から何かを変えていこう!
私自身の人生のバイブルになる言葉です。
某男性コメンテーターの感想
とある番組で某男性コメンテーターが感想を聞かれ、
「この方はこういう人生だったんだな、と思う本でした」と言っていました。
私はその言葉に、
「さほど大きな感動や気付きなどは特にない」という感想を、言葉を選び、言い方を変えたコメントと解釈し、
男性には共感しようにもイメージしきれない「女性の人生」が描かれているのでは?と感じ、むしろ強烈にに興味を持地ました。
母の苦悩
途中は岸惠子さんの人生で起きた様々なエピソードで、その驚くばかりのアクシデントが文字から鮮明にイメージでき、ハラハラしたり、そこは自分と解釈が違う…など、読み進み…
後半には、岸惠子さんが戦後の時代に生きた若き日々、母としての苦悩に触れ、胸が熱くなりました。
24歳でフランス人と結婚し、フランスに移り住むも、ひとり娘を授かった後に離婚。
その後、フランスにいる娘家族と別れ、19年前にひとり日本に戻り、以後、横浜でひとりで暮らしています。
人生を歩む「背景」から伝わるもの
誰にでも「こんな思いをするなんて」という辛い出来事があります。
全ては「自分で選び、歩んだ人生」といってしまえば、それまでですが、
この本は、日本が戦後にどう変わってきたか、という側面を、岸惠子さんの人生を通して感じることができ、自分には感じようにも絶対にできない体験であり、苦悩であることを突きつけられた気がしました。
現在80代の人、50代の人、20代の人がそれぞれの人生を歩んでいます。
30年という年月は、全く違う歴史背景のうえに刻まれ、何ひとつ繰り返していることなどなく、同じ場所にいても見ている景色は違うということを感じます。
末尾のほうに、夫で医師であったイヴ・シャンピの言葉が綴られていました。
見たことのない人にそのものを見せることはできない。
見てしまった人は見る前に戻ることはできない。
最後の最後に、この言葉が強く記憶に残りました。
おわりに
私自身、国内の移動ではありますが、現在の地に転居してきたのは1999年。
今年で20年です。
岸惠子さんが孤独を選び、フランスから日本に来たのが2000年。
孤独を感じて19年。
約20年という年月、全ての人が、その人だけの人生を過ごしています。
20年を4回過ごし、5回目はあるかどうかの日本の平均寿命。
まだまだやりたいこと、見てみたいこと、目には見えない世界も含め、自身の人生を今一度、考えるきっかけとなった一冊でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます(^.^)♪