きれいの素

年齢を重ねても、視覚障害があっても、小さな幸せはすぐそこに🎶

点字図書館で白杖の手続き。見えるけど見えない網膜色素変性症。

こんにちは。もみじです♪

 

白杖を持つ準備に入り、点字図書館にはじめて行ってきました。

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白杖を持つ勇気がなかった

私は網膜色素変性症という目の病気で視野狭窄夜盲があります。

 

www.kirei-no-moto.com

 視野がだんだん狭くなり、暗いところでは物が見えにくい進行性の難病です。

 

ヘルプマークはつけていましたが、白杖は使っていませんでした。

 

www.kirei-no-moto.com

 白杖を持てば、周りにも周知してもらえて、無闇に人がぶつかってくることもなくなるし、段差や凹凸など足下の状態を認識しやすいのはわかっていたのに、

 

なかなか勇気がなくて持てませんでした。

 

なぜなら

 

見えているから。

 

見えないのに、見えているから。

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視野狭窄というのは、

視野は狭いけれど、見えている部分があります。

 

その部分は、

人によっては1.0ほどの視力がある人もいます。

0.01未満の方もいます。

視野はもちろん、視力も人により様々です。

 

見える人は10m以上遠くの人の表情を捉えることもできるのです。

視野があることで、

ときに、『挙動不審になっている自分』周りがどう見ているかが見えてしまいます。

 

ということは、

白杖を持つ自分をジロジロ見られる?(-_-)

私はずっと、その目線、その視線に耐える勇気がなかった... 

勇気のもとはインスタ

昨年からインスタをはじめ、同じ網膜色素変性症の方と出逢いました。

 

見えているけど見えない。

見えないけど見える。

 

同じ悩みを持つたくさんの方との出逢いが、私の『普通』を変えてくれました。

『白杖を持つことが普通』であるという生き方に、自分の心がようやく追いついたのです。

 

『視野狭窄で夜盲でも、心は一般人だよ。』

そんなポジティブなメッセージを勝手に受け取り、前へ前へと進みはじめました。

 

私の人生のステージを一歩前へ進ませてくれた、インスタで出逢えた同病の方々の励ましや共感のメッセージに、心より深く深く感謝しています。

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日本点字図書館

【日本点字図書館】とは…

視覚障害者のために点字図書・録音図書の製作・貸出などを行う日本最大の視覚障害者用図書館。

Wikipediaより~

日本点字図書館ホームページ

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点字図書館外観

スタッフさんがとにかく優しい

今回、白杖(盲人つえ)を試させいただき、簡単な歩行練習もさせていただきました。

 

ドキドキしながら中に入ると、スタッフの方が

「なにかお困りですか?」と声をかけてくださり、

 

「初めて来ました。白杖を持ちたいのですが、こちらではどのような事をしているのか、など、教えてほしい」

と伝えると、

 

とても親切に館内のことについてパンフレットを使って説明してくださり、白杖を販売している『わくわくショップ』に案内してくれ、私が伝えた内容を的確に申し送りしてくれました。

この時点で優しさに感動(T_T)     

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何をどうして良いかわからない私に、スタッフの方はとても優しく、親切に、『白杖』について教えてくれました。

・持ち方

・つき方

・適した長さ、太さ

など

 

34種類の白杖のサンプルを使って、歩行の練習をさせてもらったのですが、その間も、優しく声をかけながら、寄り添って一緒に館内を歩いてくださいました。

階段の上り下りも体験でき、自分が白杖を使う実感が湧いてきました。

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白杖の見積書を作成してもらう

「こちらで白杖を作りたい」と伝えると、自分に合った形状や長さをアドバイスしてくださり、好みのスタイルの杖を決め、見積書を作ってもらいました。

 

私の場合は、

長さ 120cm

グリップ付き

杖の先にパームチップ

5段折り

という杖になりました。

 

長さは

「身長ー40㎝」が適しているようです。

2歩先、3歩先まで杖の先で探りたい人は、もう少し長めを使うそうで、

今まで知らなかった知識が得られ様々なことを学びました。

白杖を持つまでの手続きの流れ

このあとは

①見積書と申請書を居住する市に郵送

②市から点字図書館に補助金が入金される

③超課金があった場合、振替用紙が点字図書館から自宅に届くので郵便局で入金

入金が確認されたら白杖が発送されてくる

(発送を希望の場合、送料がかかります)

という段取りです。

 

補助金については、市町村などにより制度に違いがあるかもしれませんので、事前に確認が必要です。

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この2種類の書類を市に郵送。

書類は事前に市に電話して、取り寄せてありました。

点字図書館で買ったスマートエッグ

『わくわくショップ』には、調理器具などを含め、障害者が便利に使えるグッズが色々と売っています。

そんななか、私の目に留まったのはスマートエッグ

いわゆる『知恵の輪』です(^.^)

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両端が球になった棒を、頭から入れて下から抜く遊び。

 

点字図書館のスタッフの方によると、

販売しているものには2通りあり、

・点字図書館が推奨するもの

・リクエストに応えてスタッフが用意するの

こちらは後者で、 

視覚障害の方から『知恵の輪』を置いてほしいというリクエストがあり、スタッフの方がスマートエッグを選んだそうです(^.^)

 

私が買ったのは、輸入のレア物?

レベル18の一番難しいタイプ^^;

・レベル7:シルバー

・レベル12:

・レベル18:ベージュ

たまたま店頭にこの3つしか売っていなくて、ベージュ色が1番好きだった…という安易な選び方をしたわけですが…(^^ゞ

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難しすぎて、現在、手も足も出ません(笑)

でもすごく楽しい\(^^)/

おわりに

白杖を持つことは、私の人生において、本当に大きな一歩でした。

 

子供の頃や若い頃、まだ病気が発覚する前は、白杖を持つ人は極々特別な人、全盲の人、という認識でしたので、少しずつ自分自身がそこに近づく過程では、受け入れられない気持ちとの葛藤が長くありました。

 

ですが今は全く違います。

安全に歩くため、周りの方に知ってもらうため、そして自分自身が自立するため。

 

「一人じゃ怖くて出掛けられない」なんて言っていた自分と決別し、新しい世界観で生きていきます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます(^.^)♪

1分迷宮 スマートエッグ
 

 

 


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