こんにちは。もみじです♪
梅雨が明け、突然猛暑になった今年、熱中症の方が急増しています。
湿度と不調
体調を崩したり、不快な症状を感じることは、湿度との関係が大きいわけですが、日本列島は、太平洋高気圧のふちに沿って南の海上から暖かく湿った空気が流れ込んでくるため、湿度が大変高いです。
このジメジメした湿度が高い状態は、例年であればお盆過ぎまで2週間程度続き、その後は太平洋高気圧が弱まり、蒸し暑さが和らぎ始めると、気象予報士の河波氏は言っています。
待ち遠しいですね...>_<
【湿度が与える影響】
2011年のデータより〔環境省HPから〕
・7月18日・
最高気温 34.8度
熱中症搬送数 56人
・8月15日・
最高気温 33.2度
熱中症搬送数 100人
気温だけ見ると「7月18日」のほうが高いのですが、熱中症搬送数は「8月15日」の方が増えています。
これは湿度との関係で、最小湿度が7月18日は42%、8月15日は54%ということから、同じくらいの気温でも湿度が高いと体に不調を訴える人が増えるということが理解できます。
【湿度が高いことによる負の連鎖】
湿度が高いことにより、体調が悪化していく負の連鎖が起きてしまいます。
・汗が蒸発しない
↓
・体温が下がらない
↓
・脳から「体温を下げろ」という指令がいかない
↓
・さらに汗をかく
↓
汗が蒸発しない
↓↓↓
その連鎖は続く......
体の中の熱さを外に出すことができないと、血液の循環が悪くなり、そのため血液を十分に冷やせないために、さらに熱が上がり、体調を崩します。
そして熱中症の症状になっていってしまうということです。
効果的な汗の拭き取り方とは?
【汗は体温調節に必要】
私たちの体には、汗で体温を下げる仕組みがあります。
汗が蒸発するときに、体の熱が空気中に発散され、体温を下げることができるわけですが、湿度が高いと汗が蒸発できず、体の熱が空気中に発散できないため、熱中症つながっていきます。
・体が冷えにくい
・体が乾きにくい
こういった状態になると熱中症になりやすいということです。
汗を完全に拭き取ってはいけない?
汗をかいた時は、すぐに拭き取ってスッキリしたいものですが、拭き方によっては、体温を下げる効果がなくなってしまうようです。
汗が蒸発するときに気化熱で体温が下がるため、完全に拭き取るのではなく、汗を少し残すように軽く叩くような感じで、トントンと押さえるような拭き方が良いとのことです。
汗取りシートなどで、完全に汗を取ってしまう拭き方は、体温を下げにくくしてしまう場合もあります。〔帝京大学医学部附属病院三宅康史氏〕
体温を下げる汗の拭き方は?
濡れタオルで汗を拭くのが良いとのこと。
濡れタオルで体の表面が冷え、拭いた後に水分が残るので、汗のように体温を下げる効果もあります。
体の表面に水分を残すと乾燥するときの気化熱で体温が下がるということです。
汗をかきにくいという方が時折いますが、皮膚から放熱しているか、吐く息から放熱していることも考えられると三宅氏は言っています。
重症度による対応
帝京大学医学部附属病院三宅康史氏によると、「深部体温が上がることによって、臓器の機能が低下し熱中症になってしまうわけですが、重症度は下記の3つに分けられる」ということです。
・重症度1(熱中症の自覚がない場合も)
めまい、失神、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、しびれ
→現場で対応:体を冷やすなど
・重症度2(明らかな体調不良)
頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
・重症度3(危険な状態)
意識障害、高体温、けいれん、運動障害、内臓機能異常
→病院で点滴・血液検査など
順番通りに症状が出てくるわけではないので、状態を観察することが非常に大事なようです。
応急処置4つのポイントと救急車を呼ぶ判断
熱中症時の4つのポイントとして、
・Fluid 水分補給
・Icing 冷却
・Rest 休息
・Emergency 通報
この頭文字をとって「FIRE」と覚えてほしいと三宅氏は言っています。
「ペットボトルの飲料を自力で飲むことができれば意識障害がないので、水分補給が始まっていると判断できすが、自力で飲めなければ救急車を呼ぶか、自家用でも病院に行くべき」と三宅氏は言っています。
家でできる熱中症対策
【エアコンは冷やしすぎに注意】
設定温度が24度以下だと血管が収縮し、血流が悪くなり、体の熱を外に逃しにくくなりますので設定温度を下げすぎには注意しましょう。
【手のひらを水につける】
水道水程度の水温の水に5分程度、手のひらをつけると、熱を奪う効果が高く、体中の血液を冷やす効果があります。
【首周りを冷やす】
水に漬けて絞ったタオルを首に巻くことで、首周りの太い血管を冷やすことができます。
首の斜め前の部分にある太い頸静脈を冷やすことで、頭の熱が戻ってきたときに冷やす効果があり、体の内部の温度を下げるのにも効果的といえます。
【体を冷やすときの注意点】
冷房の冷たい風を直接体に当てると、その部分の血管が収縮し血流が悪くなり、熱を運べなくなってしまい外に出せなくなってしまうので、冷房の風を直接体に当てるなどの冷やしすぎは避けましょう。
外出からの帰宅時に、熱くなってしまった体を冷やしたいときには、一時的にそうすることも必要な場合もありますとのことです。(三宅氏)
※三宅康史氏
高度救命救急センター長 / 熱中症対策の著者多数 / 環境省「熱中症予防超えかけプロジェクト」実行委員長
時間差熱中症やお盆休み明けに注意
私自身、昨年、外出から帰った後しばらくした頃に、強い体のだるさやめまいを感じたことがあり、今回、そのような熱中症について色々と調べてみました。
若い方が炎天下で急激に熱中症になる場合と、お年寄りが室内でじわじわと熱中症の症状に見舞われる場合など、様々な状況で熱中症になってしまいますので、健康管理には充分に気をつけていかなければならないと改めて思いました。
お盆で仕事などを一旦休み、涼しい場所で何日間か過ごした後、お盆休み明けに職場に復帰した際に、体が暑さ慣れしていないために熱中症になりやすくなってしまうと言われていますので要注意です。
まとめ
仕事やレジャーなど、外出は避けられない毎日の生活のなか、身近でできる熱中症対策を心がけていきたいと思います。
帝京大学医学部附属病院三宅康史氏のお話をもとに、まとめさせていただきました。
私個人は医療従事者ではなく、当記事はいくつかの資料をもとに作成いたしましことをご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます(^.^)♪